妊活はじめの一歩/助産師ママの私が実践した「まずやることリスト」

目次

はじめに

妊活って「いつやろう」と思っていても、いざ始めようとすると「何から始めたらいいの?」と迷うものですよね。

私は助産師としての知識があっても、自分の妊活となると不安や戸惑いがたくさんありました。

今回は、そんな私が実際に妊活をスタートした時にやったことを5つご紹介します。どれも特別なことではありませんが「自分の整える一歩」として大切にしたことばかりです。

「妊活をはじめたいけど、何からしたらいいかわからない…」そんな方のヒントになれば嬉しいです。

私が妊活を始める時にやった5つのこと

自分の体を知る

  • 生理周期・排卵日の把握
  • 基礎体温の記録(アプリを使用)
  • 月経やおりものの状態など細かいな体調の変化を生理周期ごとに把握

私はまず、自分の体をよく知ることから始めました。

基礎体温を毎日スマートフォンのアプリで記録しながら、おりものの状態、腹痛の有無と痛みの種類、食欲、排泄の頻度、むくみなど、細かな体調の変化を丁寧にチェックしていました。

私の場合は妊活を始める前に、卵巣嚢腫という病気を2回経験していたこともあり、それ以前から生理周期や排卵日の把握を意識していました。

細かな体調の変化は生理周期を「月経期」「卵胞期(排卵前)」「排卵期」「黄体期」といったようにざっくりと分けて観察し、それぞれの時期に起こる変化、たとえば腹痛やおりものの変化、月経前に現れる頭痛・むくみ・食欲の変化などを記録していました。

パートナーと話し合う

  • 子どもを望むタイミングや気持ちの共有
  • 妊活に対する認識をすり合わせる
  • パートナーの協力体制

次に取り組んだのは、パートナーとの話し合いです。

まず、パートナーがそもそも「子どもが欲しい」と思っているのかを再確認しました。

そのうえで、もし子どもが欲しいのであれば――

妊活を始めてもいいと感じるタイミング

将来何人くらい子どもが欲しいと思っているのか

不妊治療が必要になった場合、どこまで協力してもらえるのか

いつまでに子どもが欲しいと考えているのか

もし子どもを授かれなかった場合、どう感じるのか

などを具体的に話し合いました。

実際には、私たちも妊活を始める前にしっかり話したつもりでしたが、妊活が進む中で気持ちのすれ違いが生まれることもありました。そういったときは、改めて同じテーマについて何度も話し合いを重ねました。

また、最初の頃は私が一方的に話してしまい、うまく伝わらなかったり、パートナーとの関係がぎくしゃくしてしまう時期もありました。

その経験から、話し合いのときは「自分はどう感じているか」を“ I (アイ) メッセージ ”で伝え、そのあとに「あなたはどう思う?」と問いかけるよう意識しました。

そうすることで、自然とお互いの気持ちを尊重した会話ができるようになっていきました。

生活習慣の見直し

  • 睡眠・食事・運動などの体力づくりの意識
  • 冷え対策やサプリメントの取入れ

次に見直したのは、生活習慣です。運動・食事・睡眠・サプリメント・冷え対策と体質改善の4つを振り返り、自分にできることを考えていきました。この中で私が一番に力を入れて取り組んだのは冷えと体質改善についてでした。

運動

運動は、天候に左右されず自分のペースで続けられる「宅トレ(自宅トレーニング)」に切り替えました。内容は有酸素運動を中心に選び、YouTubeの宅トレ動画を活用して楽しく取り組んでいました。すきま時間にできるので、無理なく習慣にしやすくおすすめです。

食事

食事は、妊娠中にも勧められるような栄養バランスを意識しました。

タンパク質は積極的にとり、炭水化物はいつもより少し控えめに。ビタミンやミネラルは、両手いっぱい分の野菜を毎食意識してとるように心がけました。体を整えるためにも、食事はとても大切だと感じています。

睡眠

睡眠については、夜更かしをなるべく控えるように意識し、睡眠の「質」を上げる工夫をしました。

たとえば、寝室には遮光カーテンを使ったり、リラックスできるアロマを焚いたりして、心地よく眠れる環境を整えていました。

振り返ると、夜勤をしていた頃はこの生活リズムの見直しが一番難しかったように思います。

私の場合、夜勤をやめてから3か月後に妊娠することができました。もちろん、夜勤中でも妊娠される方はたくさんいますが、私にとっては「夜にしっかり眠る」ことが体に合っていたのだと、改めて実感しました。

サプリメント

サプリメントについては、妊活中から妊娠・授乳期まで長く続けられるものを選びました。

乳酸菌が含まれていて、コストパフォーマンスも良いものだったため、無理なく継続できたのがよかったです。

冷え対策と体質改善

冷え対策にも力を入れて取り組みました。

というのも、私は“筋金入りの冷え性”だからです。

冷え対策として取り組んだことは、大きく分けて2つあります。

①外側から体を温める&冷やさない工夫

「首・手首・足首」の“3つの首”を冷やさないように意識し、飲み物は必ず温かいもの、または常温のものを選ぶようにしました。

さらに、仙骨にホッカイロを貼る、腹巻きやお腹までしっかり隠れるショーツを使うなど、お腹まわりを冷やさない工夫も大切にしていました。

②漢方内科の受診

冷えの体質改善と月経の不調を整える目的で、漢方内科に通いました。問診と脈診を受け、私の体質に合わせた漢方薬を処方してもらいました。

通院時には、「妊活中であること」「月経周期を整えたいこと」「冷えとむくみがつらいこと」など、自分の体の状態を具体的に伝えるようにしていました。

私が通っていた漢方内科では保険が適用され、1〜2か月に1回の通院で、費用は漢方薬を含めて2,000〜3,000円ほどでした。

以前は市販の漢方を自分で選んで飲んでいましたが、医師の診察を受けて処方されたものの方が、はるかに効果を実感できました。

ただし、医師にすべてお任せにするのではなく、自分でも日々の体調の変化を丁寧に把握し、伝えることが大切だと感じました。

私の場合は、冷えやむくみ、月経の不調が少しずつ和らいでいく感覚を実感できたので、漢方治療はとてもおすすめです。

妊活に関する情報を整理する

  • SNSやネット情報に振り回されすぎない
  • 自分に合ったスタイルで妊活を進めたこと
  • 助産師としての知識があることでかえって不安もあった話

妊活に取り組むにあたって、まずは情報の整理をしました。

助産師としての知識――たとえば基礎体温の見方や排卵前の体の変化、タイミング法など――をフルに活用し、自分にとって必要な情報をあらためて整理していきました。

それに加えて、「妊活中の人たちは、どんな気持ちで過ごしているのだろう?」と興味を持ち、実際に妊活をしている方のブログをよく読んでいました。

情報として学ぶだけでなく、「私だけじゃない」と思えたり、気持ちを整理するきっかけになったり、孤独感を和らげてくれる大切な存在でもありました。

一方で、SNSでの情報収集はあまり活用しませんでした

その理由は、SNSの投稿に書かれていることが、自分の体や状況に本当に当てはまるかどうかわからなかったからです。

また、私の性格上、「〇〇をしたら妊娠できた」という投稿を見て、「私はそれをしているのに妊娠できない…」と落ち込んでしまうかもしれない、と感じたため、距離を取るようにしていました。

ただ、妊活そのものではなく**「冷え性」や「温活」**といった、妊活に関連するテーマについては、インターネットや書籍で調べて情報を集めていました。

妊活と正面から向き合うだけでなく、間接的に体を整えていく視点も大切にしていました。

自分の心を整える

  • 焦り過ぎないこと。比較しないこと
  • 妊活は「頑張る」だけじゃなく「ゆるめる」こと
  • 妊活がゴールじゃなくて「しあわせ過程を気づくこと」が本当の目的だと思う

最後に取り組んだのは、「自分を整えること」でした。

私は助産師として、母乳育児に力を入れている病院で働いていましたが、不妊治療にはあまり関わりのない職場でした。

それでも、不妊治療を経て出産されたお母さんたちと出会う機会は多くありました。

その中で、妊活中に「自分を整えること」の大切さを、産後のママたちから教えてもらいました。

その学びは大きく3つあります。

1つ目は、妊活中であっても「ありのままの自分」を大切にすること。

2つ目は、妊活の終わりは「自分自身で決めていい」ということ。

3つ目は、妊娠に執着しすぎず、心と体をゆるめて過ごすこと。

私はこの学びを実践するために、次の3つのことを意識しました。

まず1つ目は、「自分は何歳まで妊活を続けるのか」を決めてみること。

その期限までに妊娠していなければ、その時にもう一度考え直そう、と気持ちを整理しました。

2つ目は、「妊娠した未来の自分」と「妊娠しなかった未来の自分」の両方を想像してみること

どちらの未来も幸せであることを前提にして、自分なりの人生設計を描いてみました。

そして3つ目は、「自分がリラックスできること」を具体的に知ること。

どんなときに、どんなことをすると心と体がほっとするのかを振り返りながら、意識的に取り入れていきました。

これらを実践することで、妊活中にどうしても感じやすい不安や焦り、悲しみが湧いてきたときにも、自分で自分に寄り添える感覚を持てるようになったと感じています。

おわりに/これから妊活を始める方へ伝えたいこと

妊活には「これが正解」という明確な答えがなく、「〇〇をしたから妊娠できる」という確実な方法もありません。妊娠に至るまでの道のりは、人それぞれ。本当にさまざまです。

だからこそ、情報が多すぎて混乱してしまったり、妊活が長引くことで心も体もつらく感じてしまうことがあるかもしれません。

私自身の経験から感じるのは、「自分に合う方法や情報を選ぶこと」、そして「自分の心と体が心地よくいられる行動を大切にすること」が妊活する時に土台になるということです。

これから妊活を始める方はもちろん、すでに妊活を頑張っている方にも、この「やることリスト」が少しでもお役に立てば嬉しく思います。自分らしい妊活のヒントとして、参考にしていただけたら幸いです。

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